ひなびたごちそう―島田雅彦の料理
2005年9月24日 衣食住中年が何らかの魅力を誇れるとしたら、退屈を紛らわす知恵と教養くらいである。若さに異様な高値がつけられる社会でオヤジが自らの矜持を保とうと思ったら、オヤジには不可能と思われていることをさりげなくやってのけるほかない。若者は不器用でも美しければよいが、オヤジが不器用であることは救いようがない。・・・そこで、中年よ、包丁を取れ、と私は叫びたくなる。・・・最初は見返りなど求めてはならない。とにもかくにも他人に自分を食べてもらうつもりで。キッチンに立つのだ。そんなことを「美しい中年」の島田雅彦氏に言われても、説得力がないです。お料理だってどう見ても、さりげなくないし。神は二物を与えるということで、仕方ありませんね。やれやれ。
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