エレニの旅

2005年6月15日 映画
1919年頃、ロシア革命の影響で逆難民となったギリシャ人の家族。彼ら一行に拾われた少女エレニは10年後、育ての父の息子アレクシスと恋に落ちる。許されざるその愛を貫くため、ふたりは再び旅に出るのだが・・・過酷な運命に翻弄されるひとりの女性を描きながら、20世紀の記憶を物語る壮大な作品。監督は『永遠と一日』のテオ・アンゲロプロス。字幕はもちろん池澤夏樹。

京都シネマに『エレニの旅』を観に行く。アンゲロプス監督の作品ってば、すごく映像が美しくて、すべての構図が一枚の絵のよう。(でも、だからちょっとタジタジ)”映画”だと思って見るとやや違和感があったりするのですが、”広大な舞台で繰り広げられるお芝居”だと思って鑑賞すると、しっくりきます。真昼の空に星がまたたいていたとしても、アンゲロプス監督だったら許されるに違いありません。

ところで今回の作品は、音楽もとても良かった。サントラがほしくなりました。でもギリシャの音楽ってどんなんかな。このHPは世界の民族音楽に詳しくて、楽しいです。
http://www.culta.com/

それにしても170分というのは仕事帰りには、いささかヘヴィ。やはり、空腹時に観る映画ではないと思いました。これからご覧になる方は、ぜひ腹ごしらえをしてからどうぞ。

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