私たちはもう、どんなこともまじめには語り合えなかった。ただただ皮肉といやみの応酬で、互いに本心を言わなかった。そうした状況に二人とも悩んだが、事態を変えることはできなかった。
―飼い猫の死をきっかけに、気持ちが離れていった恋人たち。ふたりは、クリスマスにひさしぶりに会う約束をするのだが・・・
「これ以上、相手を傷つけてしまったらどうしよう」あと一歩の勇気が踏み出せない臆病なふたりはクリスマス・イブの夜、すれ違ってしまう。だけど、ブタのぬいぐるみ「エーリカ」の存在が奇跡を起こす・・・クリスマスの物語。

偶然、京都駅ビルでやっていたので、観てきましたミヒャエル・ゾーヴァ展。もちろん『エーリカ』の原画も。。。ゾーヴァが描く灰色の夜。そのなかでも、ピンクのブタ「エーリカ」はひときわあざやかで、なんともしあわせを予感させるのでした。ゾーヴァの絵本は、アイロニカルでユーモラスで、でもあたたかいのが魅力です。
http://plaza.harmonix.ne.jp/~artnavi/12publicty/170703-isetan-sowa/00isetan-sowa.html

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