平田オリザさんというと、一般的には演劇のイメージなのかもしれないのだけれど、個人的には「80年代の韓国に留学していたひと」という印象のほうが強い。共感する部分も多くて、ついそっち方面の発言に注目してしまう。

「英語とか他の言語を勉強するのと、韓国語を学ぶのはちょっと違うところがあるんですよ。たかだか60年前には、日本は韓国を植民地支配していた。その時代を知っている方が、まだ生きていらっしゃる。そういう歴史があって、その方たちを前にすると、何とはなしに後ろめたさを感じるというのは、率直な感情だと思います。もしも、そこで何も感じないのだとすれば、それは相当に鈍感なんじゃないかな」

初めてお目にかかった平田さんは、そんなことを「ふわぁ」とおっしゃるひとで、なんだかとてもやわらかいひと、という印象でした。

ところで、春の花といえば「ケナリ」の韓国で、「桜のお花見」が習慣として定着しているのか、以前からすごく気になっていたのだけれど、平田さんいわく「桜のお花見っていうのは、韓江のほとりというよりは、国会議事堂のまわりで集中的にやっているみたいですね。特に近年、増えてきたというか、盛り上がりを見せているようです。日本人が植えた桜、というような・・・特に抵抗感はないみたいですね」なーるーほーどー。ずっと喉に引っかかっていた小骨が取れたような心持ちがいたしました。多謝。

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