わたしがマジョリティを嫌悪するのは、真の多数派など存在しないのに、ある限定された地域での、あるいは限定された価値観でのマジョリティというだけで、危機に陥った多数派は少数派を攻撃することがあるからだ。そしてマイノリティといわれる人々も、その少数派の枠内で、細かなランク付けをして、少数派同士で内部の少数派を攻撃することもある。
タイトル通り「格差」について書かれた恋愛エッセイだとしたら、かなり薄ら寒く、無粋な内容に終始してしまうような気がするのですが、心配はご無用。一言でいうとこの本は、”気軽に読めるJMM”。村上龍さんもおっしゃってますが、話題は「恋愛エッセイと称しながら経済ばかり」なり。やはり読みごたえがあるのは、巻末のエッセイ『”他人と同じ”に潜む不安』でした。
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