ファーブル昆虫記〈1〉 ふしぎなスカラベ
2005年5月20日 韓国関係/動植物スカラベのサナギの美しさはたとえようもありません。そのととのった形といい、半透明でハチミツのような黄色みをおびた色合いといい、コハクか、トパーズのような宝石を彫ってつくったかざりもののようです。ふんの玉のなかで、ふんを食べて育ったのに、体には一点のよごれもありません。安野光雅さんが装丁、奥本大三郎さんが翻訳をされているファーブル昆虫記シリーズ第一巻。一冊丸ごと、スカラベの不思議な生態について書かれています。生物学的に見て面白いのはもちろんのこと、この本の魅力は詩的な感じがするところ。「古代のエジプト人はスカラベ(ふんころがし)がいそがしそうに玉を転がしていくのを見て、東から西に、一日かかって太陽を運ぶ『神の化身』と考えた・・・なんていうエピソードは、やっぱり素敵です。
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