もうすっかり大人だというのに、社交的でなければならぬこのようなお仕事に就いて何年も経つというのに、未だよく知らない人と会うと指と声が小刻みに震えるのです。
野ばらちゃん。嗚呼、ぞっとするくらい懐かしい響き。貴方のことは10年以上前から存じ上げておりました。私が「花形文化通信」を愛読していたのは・・・そう、高校生の頃のこと。心斎橋の古びたビルの片隅で、貴方がshopへなちょこ(あるいはアポリネール・エナメルダ)というお店をなさっていたことを知る、ひとりでございます。当方、アングラな過去は封印いたつもりでおりましたので、貴方がのちに書かれたご本の数々も、恥ずかしながら読んでおりません。ところが、先日『それいぬ』をついにひもときまして、軽い眩暈と衝撃を覚えました。たちまち貴方の白魚のような指が小刻みにふるえる様子も、すっかり思い出してしまったのです。怖い、怖い、怖い(ぶるぶるぶる)。玉手箱を開くには、まだ時間が必要なのかもしれませんことね。「早熟さというのはステレオタイプなのだ」と何かの本に書いてありましたが、激しく同感。嗚呼、青臭すぎます・・・若気の至り、前期・・・それでも青い春はこのまま中期、後期と続くのでした。やめてくれぇ、電気ショーック!
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