「戦後五十年、落ちこぼれの底辺を上げることばかりに注いできた労力を、できる者を限りなく伸ばすことに振り向けるべき。限りなくできない非才、無才は、せめて実直な精神だけを養っておいてもらえばいい」
政治家の失言・名言のたぐいで、個人的にワースト5に入れたいのは、かの三浦朱門(当時、教育課程審議会会長)の上記のせりふだ。とはいえ「現在の教育改革”ゆとり教育”が目指している内容も、事実上のエリート教育に他ならない」というのが、この本の趣旨。教育の機会均等が崩壊してしまえば、子どもたちは選択肢をまたひとつ失うし、希望が失われた社会は、さらに殺伐としたものになるはずだ。この手の話は、やはり気分が悪い。

ところで今朝の新聞に「25年後の日本のキーワード」というのが載っていた。
?時待ち:時間にゆとりを持って暮らせる社会
?小さな官:公共分野で民間の力を引き出す「豊かな公・小さな官」
?文化創造:アニメやファッションで世界から注目を集める
と、このような内容らしい。なるほど・・・目新しいものは何ひとつないのね。「つまり政府は特に何もしないし、傍観者で在りつづけるってことなのか」と思ったのは、私だけなのだろうか。  

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