占いといえば、日本では手相と星占い、血液型占いetc.と相場が決まっていて、『観相術』というのはさほど話題にのぼらない。この『観相術』は19世紀、西欧で大変もてはやされたらしい。都市が巨大化し、それまでの村落共同体的なつながりとはまったく異なった、互いに「見知らぬ顔」の者同士が出会うことが日常茶飯事になったので、相手を見定めるための手引きとして実際に需要が多かったのだとか。なるほど、うなずける話だ。以前『顔の本』というのを読んだことがあるのだけど、出てくるタイプがみんな西欧人顔なので、(鷲鼻とか、眼孔が深いとか、顎が割れている等など)まったく同意できなかった。いまさらながら「同意できない」理由がわかって、妙なところで納得。

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