彼女の名前はリーゼ・ウェブスター。リーゼの夢は、世界でいちばん美しいクモの巣をつくること。どうやったらそんなクモの巣を編むことができるだろうか?ひとり黙々と糸をつむぎ続けた彼女は、ある夏の朝、自分の編みあげたクモの巣を見つめてつぶやきます。「これは、わたしのつくった、いちばん美しいクモの巣だわ」『ゲド戦記』で名高いル=グウィンが編みあげたクモの巣のように美しい絵物語。
二十歳も過ぎてから、『ゲド戦記』を初めて読んだ。自分が子ども時代を無駄に過ごしたのではないかと、一瞬、本気でうろたえた。あまりの素晴らしさに打ちのめされたのだ。そのル・グウィンの本なので、言うまでもなく良いのだ。ダイヤモンドみたいにキラキラしているのだ。

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