戦下のレシピ―太平洋戦争下の食を知る
2005年1月3日 新書
メロンと冬瓜に異様に執着を見せる父と、世田谷生まれながら「庭では芋と南瓜を育てていて、ついでにヤギも飼っていた」母に育てられたので(両者とも戦中生まれ)、この手の話は知っているつもりだったが、甘かった。「食べるために」労を惜しまなかった普通のひとたちの涙ぐましい努力に反して、戦時下なのにどうも事の重大さに気づいていない感がある『主婦之友』の「のほほんとした」お料理紹介記事―その対比が興味深かった。やはり婦人雑誌というのは「憧れ」を売る商売なのね。で、切羽詰ってくると説教がましくなる。いつの時代も、いずこも同じ?
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