内田百?の『ノラや』、あるいは金井美恵子の『迷い猫あずかってます』に勝るとも劣らずな不朽の名作★★★★★「世の中に面白いことなどなにひとつない、とでも言いたげな渋面をつくって歩いていたおっさんが突如として地面に手を突き膝をつき、可愛いなかしこいな、などと阿呆のごとき声を出す」それが町田康の真実の姿だったとは・・・いよっ、パンク侍!とにかく、このひと日がな一日猫を眺めて暮らしているんだろうなと思わせる絶品な描写ばかりで、じっくり読みこんでもちっとも飽きない。「猫」のことが書かれているのに他人事とは思えないのはなぜゆえに?
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