「私が4歳のとき、母は家を出た。アウシュヴィッツで看守になるために」加害者の母と娘が果たした50年後の再会。「あたしは無罪よ!後悔なんてしたことない」と高らかに叫ぶ母親を赦すべきか、罪を償わせるべきか・・・揺れ動く娘の心情、母の葛藤を描いたノンフィクション。★★★★著者は小説家、非常に読ませるものがある。「罪」とは何か、「記憶」とは何か、ひとは「到底受け入れられない現実」に直面すると、どのような態度を取らざるをえないのか・・・数奇な人生をたどったふたりの「会話」からその一片を垣間見ることができる。
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